◯◯ぐらいで充分という感覚


(高度)情報化社会以前は語られなかった話として、情報な深度があります。
一般人には不必要ないしは過剰な情報が難解さを生み、ごくごく一部の人しか読み解けない世界が一般にありました(今もあります)。新聞です。

特に深い情報が必要無いビジネスマンでも日経新聞を読むことは社会人としての基本という考えが広く根付いていました。新聞の話題か商談時に出た時に語れないとカッコ付かないという脅迫観念もあり僕も新人時代から割と長くそうしてました。

そしてネットが一般化し、スマホ時代にはニュース(キャレーション)アプリが誰の携帯にも入っている時代になり、かなり情報深度の低い情報が流通するようになりました。そうなるとネット識者の人達は『新聞読むなんて時間の無駄。ニュースアプリで充分』とSNSでフォロワーに吹聴し、そこからシェアされ広く伝わって行きました。この言説には僕もある程度アグリーです。

未だに『日経新聞の読み方』みたいな本が多数流通しているのがある意味証左であり、その難解さを物語っています。そしてそれを読んでも(私も昔何冊か読んでます)、誰もきちんと全体を理解出来るようにはなっていないのが事実。

日経新聞が凄いのはその社会が来る前にインターネットに舵を取り紙面とは全く違う非常に平易な内容で理解出来る日経電子版を作りました。仕事で私もごくごく僅かに関与しましたが非常に素晴らしいサービスです。感覚的なことだけではなく、定量的にも世界で一番成功しているサブスクリプションモデル(定期購読モデル)と言われています。

そうして見ると、主に、

ライトなニュースキュレーションサイト
内容は充実しながらも雑誌感覚で読める敷居の低い日経電子版(的なもの)
歯ごたえ強く敷居の高い新聞

という構図が大きくかはあり、選択肢が広がりました。インターネットにおいてはいつも使わずともたまに使うツールとしてニュースキュレーションアプリはその存在を確立したのだと思います。

人は情報をどれくらい必要なのか。
また、人数は限られるがその情報を必要とする人が一定数以上いるのか。
など様々な角度からマーケットの規模を推定しながらアジャストしていかなくてはいけない時代に入りました。

そしてビジネスモデルも多様化していて企業も手探り状態になっているのが今。

淘汰の時代では格差が広がりますが、買ったと思ってもすぐに負けたり、その逆もある中で働き方改革なんかが重なると日本の国際競争力はどうなるんでしょう。

物作り社会に戻るしかなかったりして。

東京ぎりぎり通信

芸能、マーケティング、メディア関連、インターネット関連、カルチャー(特に東京)関連、就活関連が専門分野。 世の中のいろんなことをギリギリなところまで語ってまいります。

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